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2011-09-29(Thu)

三木澄子著「紫水晶」を読んで

昭和27年3月20日ポプラ社発行の少女小説。
この小説、やたら「かあいい」が使われるね。この「かあいい」に萌える!

桃子は、クラスいちばんかあいい花。童話劇のお姫様みたいな少女なのです。(P13)



登場人物
千早桃子:雲雀ヶ丘女学園中等部の2年生。雑誌「少女分苑」に童話とか詩を投稿しており、ペンネームは「渚さゆり」。不思議な縁であるオルゴールを手に入れる。
千早啓子:桃子の姉。同じ学園の高等部3年生。行動力があるが、そそっかしい。「少女文苑」によく投稿している三島さち子のファン。
水木克子:転校生。桃子と同じクラスになる。弟が一人いる。戦後になっても父親はシベリヤに抑留されてる。「少女文苑」でのペンネームは「三島さち子」。
水木晶子先生:桃子のクラス担任。紫水晶と呼ばれる若い女の先生。克子と性が同じなのはただの偶然。
槇三千子:神戸の中学生。重い病気で入院中。
岸中尉:本名ジョージ・岸。シベリヤから帰ってくる。水木先生の恋人?グレゴリイ・ペックに似てるらしい。
サリー・スミス:謎のオルゴールの最初の持ち主の母。

主人公の桃子と転校生の克子にはそれぞれ秘密があった。
それは雑誌「少女文苑」の常連の投稿者であること。桃子は「渚さゆり」、克子は「三島さち子」というペンネームで誌上ではお互い交流があるが、リアル世界では同じクラス何になんとなく気まずい雰囲気の二人。
この設定だと、いかにして二人がそれぞれの秘密を知ることになるかがストーリーのポイントでしょう。そこで二人の秘密をたまたま知ることになった先生が一計を案じるのである。その先生の計画というのが・・・

克子には、白鳥バレエ団のチケットを同封した手紙を出す。手紙には頭に白いリボンをつけていくよう指示し、当日隣の席に座ったピンクのリボンを頭につけた少女が渚さゆりであることを説明して置く。
当然、同様の手紙を桃子にも出しておく。
なかなか素敵な演出ですね。水木先生は策士ですね。
しかし、この作戦は結局大失敗。桃子の手紙には姉の啓子の分のチケットもあったのでいっしょにいくことになるが、この姉が昼の部と夜の部を間違えてしまったのだ。チケットは昼のだが、間違えて夜劇場に行ってしまう。まったくそそっかしい啓子であった。

結局、二人がお互いの秘密を知ることになるのは、クリスマス・イヴ。実は事前にお互いに何か秘密があることがわかっていて、それをクリスマス・イヴに告白しようという約束をしていたのだ。場所は克子の家。桃子と啓子は招待されてパーティしています。約束どうり、秘密を告白することになり、まず桃子が一言言いました。

「あのオルゴールは、神戸のお友だちからいただいたものなの槇三千子さんという方・・・・・・」
そのとき、どんなことが起こつたでしよう。
克子ははっと桃子をみつめたまま、左手にささえていたお菓子の皿を、取り落としました。そして、桃子に飛びついたのです。
「桃子さんなのね。渚さゆりさんは、桃子さんなのね」
息をはずませて、なんども、なんども、そうくりかえしました。
桃子はあつけにとられましたが、啓子には反射的にわかつたのでした。
「ああ、克子さんが三島さち子さん!」(164ページ)



少女文苑に載っていたオルゴールの詩を読んでいた克子は最初の一言だけで、瞬間的にすべてを理解する。さらに啓子もその克子の反応を見て、克子が三島さち子だと悟ります。まさにクライマックス。先生の作戦が成功したほうが面白かったような気もしますが、これはこれでいいかも。

その後、スミス婦人の息子のオルゴールがどうゆう経緯で桃子の手元まで渡ったかが、明らかになる展開があるんだけど、なんとなく蛇足っぽい。
最後は克子の父親が次の船で日本に帰ってくるという知らせがあり、ハッピーエンド。
水木先生と岸中尉の恋仲については、最後までうやむやのままだった。

ちなみに、最後にページがあまったのか「わすれな草咲く日に」という短編が付いています。

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